前回の記事に引き続き、

墓地工事中に起きた

私の体験談をお話ししたいと思います。


昔は職人さんに対して休憩の度に「お茶とお茶菓子」

の差し入れをしてくれる風習がありました。


現在では少なくなりましたが、20年くらい前までは

かなりの確率で差し入れがありました。



10時と12時と3時の休憩時には、

お茶を飲みながら

施主さん(依頼主)と世間話をすることになります。


そこで色々な話を伺えるので、

前回記事のような経験ができるのですが、

それがとても勉強になります。




さて、

今から25年ほど前のことなのですが、

一人暮らしのお婆ちゃんから

立派なお墓を依頼されたことがあります。



決して裕福な訳じゃないのに

亡くなってしまったお爺ちゃん(お婆ちゃんの夫)

のために立派なお墓を建てたのです。



そのお婆ちゃんは、我々職人を大切にしてくださり、

お酒を持ってきてくれたり(作業中は飲みません、笑)

休憩時間は必ずお茶とお茶菓子を持ってきてくれ、

もてなしと世間話をしてくれました。



そして、作業も終盤に入り、

完成後に行う『納骨の日程』について話していると、

お婆ちゃんは悲しそうに、


納骨の日が来なければいい」と言うのです。


「えっ、どういう意味?」と思いましたが、

しばらくお話を伺っていると、

お爺ちゃんの遺骨とお別れしたくない」と言うのです。

当時、まだ若かった私は驚き、

あまりに興味深かったので、休憩時間が過ぎても話を伺ってみました。


すると、お爺ちゃん自慢が始まり、

「スラッと背が高く、男前で、優しくて、犬にも人気があって

最高の人間、私には勿体ない、

私は長生きしなきゃいけないけど、

ホントは早く向こうで会いたい、

別れたくないから、納骨したくない、

本当は、お爺ちゃんの遺骨を家に置いておきたい・・・」

と話してくれました。


理由を伺って感動しましたね。

当時の私にはかなり衝撃でした。

泣きそうでしたよ。


今でも、一緒に現場作業をした仲間とは

【愛のお婆ちゃん】として話題になります。

こんな経験ができるなら、「石工も悪くない、人生も捨てたもんじゃない」

と今でも思ってます。



良い夫婦のお墓作りに関わることができて、

とても光栄でした。

私も向こうの世界でお二人に会ってみたいです。




メイソン







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