こんにちは
ラブわん製品・制作担当のメイソンです。
今日は、石製品の製造過程を紹介します。
① 採掘(上画像)
② 製品の大きさに切る
③ 磨く
④ 字を彫る
だいたいこんな感じです。
これらの作業は分業化されいて、それぞれ専門の業者が担当します。
今日は①の採掘について、お話ししたいと思います。
画像は、大理石の採掘場ですね。
私は、石加工の家業を継いで32年。
子供の頃から手伝いしていたのを含めると、40年以上になります。
国内生産が盛んだった30〜40年前までは、採石場から大きなダンプカーが、
毎日大量の原石(採石場から切り出された4〜5tの石)を載せて、
採石場のある山から、ふもとの町の加工工場に向けて走っていきました。
石が採掘される場所は、日本国内だとほとんどの場合、山間になります。
中国などの他国の場合、平地を深く掘って採掘するところもあります。
石を山から切り出すためには、ダイナマイトを使用します。
ちなみに、山で仕事をする職人さんは普通の保険に加入できません。
それだけ危険なんですね。
採石場でサイレンが鳴り、しばらくすると「ドッカ〜ン!」です。
子供の頃は、「採石場には近づくなよ!」って、口酸っぱいくらいに注意されました。
時々、事故もありましたね。
「大変な仕事だなぁ」と、子供心に思っていました。
石加工の過程に、ダイナマイトで切り出された大きな原石をもう少し小さく割って、
切削機で加工できる大きさにする作業があります。
それは、大きな四角い原石を2つに割る作業なんですが、
硬いビットのついた削岩機で、一列にいくつもの穴を開けます。
そこに楔を打ち込むと、石は変形に耐えきれずに割れます。
思い通りに綺麗に割れれば良いのですが、
斜めに割れてしまうことがあります。
斜めに割れてしまうと、製品として使える部分が少なくなってしまいます。
なので、直方体になるように真下に向かって真っ直ぐに割れるのが理想です。
その時に必要なのが、「石の目を読む」作業です。
石の面は、触るとザラザラしていたり、
ツルツルしていたり石が生成されるときにできる層があるので、
それに沿って綺麗に割れたりするのですが、
実は、その判別はとても難しく、
おそらく、一般の方が触っても分からないと思います。
何しろ、プロでも慣れない種類の石だと分からなかったりします。
大きな原石の、どこをどんな風にしたら綺麗に割れるのか?
普段取り扱いしている石であれば、
大抵の場合パッと見でわかっちゃうのですが、
時々クセのある奴があって、捻れていたりします。
失敗すると大変なことになるので、
厄介な原石を割る時には、メチャクチャ慎重になります。
水を掛けて石目を見たり、割肌(石の面)を丹念に観察したりするのですが、
なんとも、「綺麗に割るのは無理っぽい」ってヤツもあります。
なんとかなるかな?
と、ダメもとで無理矢理チャレンジしてあえなく撃沈・・・
そんなこともありました。
今となっては笑い話です。
ただ、現在では石材加工の国内生産が衰退してしまったので、
こういった職人技を伝承している方は本当に少なくなりましたね。
今では、9割方輸入製品なんです。
次回は、製品の大きさに切るについて、お話してみたいと思います。
メイソン
コメント